撮り続けた「人と鉄道」写真家・南正時60年の軌跡 SLから新幹線まで「人生を運ぶ」鉄道のドラマ

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山陰本線の浜田機関区を取材で訪れた際は、SLそのものはもちろんのこと、赤レンガの機関庫が非常に印象的だった。

山陰本線にはこのような建築の機関庫が多く残っており、地域や路線の特色を感じさせるものだった。そこに働く人々の姿があることで、SLとそれを動かす人々、そして地域の特色を描くことができた。

浜田機関区 蒸気
山陰本線浜田機関区 1974年3月(撮影:南正時)
【写真】D51形が牽引する夕張線の石炭列車

「デゴニ」の休息

筆者の好きなSLとしてD52形(デゴニ)がある。第2次大戦中に製造が始まった戦時設計の機関車で、大型のボイラーを持ち貨物用として最強を誇るSLだ。筆者がアニメーションスタジオで働いていたとき、機関車好きのベテランアニメーター、大塚康生さんは「デゴニはね、斜め後ろから見るとボイラーの太さがよーくわかるんだよ」と言った。

函館本線で活躍するD52形を追った際、その言葉通り斜め後ろから撮ろうと停車中の機関車に向かってカメラを構えた。すると、ちょうど機関士と機関助士が休憩のために降りてきて煤を払っているところで、その光景をとらえることができた。これは偶然がもたらしたタイミングではあったが、そのような人の動きを入れたいと意識していたのは確かだ。

函館本線 D52形
D52(デゴニ)の休息 函館本線大沼駅構内 1971年6月(撮影:南正時)
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