【ニスモが培った経験とブランド価値の再定義と海外展開】日産が第2世代「GT-R」を核としたレストア&レストモッド事業を強化する意図
「日産車では、とりわけ第2世代のGT-R、つまりR32(1989年)、R33(95年)、R34(99年)の人気が高いところに注目しています。これら3台は現存するうち約半数が、米、欧、英、豪といった国へ、右ハンドルのまま輸出されているのが現状です」
はからずも、日本以外にマーケットが生まれているところに、NMCとして注目しているのだと真田CEOはいう。
「できるだけ長く乗りたい、どうやったら満足いく形でメンテナンスできるか。そう考えている海外のユーザーも想定ターゲットです」
ニスモが提案するレストモッドの世界
NMCが得意とするのは、レストアとレストモッド(改造)。
レストアは徹底している。エンジンを下ろすだけでなく、すべての部品をはずしてベアシャシーの状態から磨き上げていく。加えて過去のGT-Rなどを対象にニスモ・パーツの販売も行い、補修部品についてもサポートする。
レストモッドは、レストアとモディフィケーション(改造)を合わせた造語。レストア作業に加え、エンジンや足まわりのチューニングが含まれる。
「アメリカには多くのガレージが独自のやり方で日本から個人輸入したGT-Rをレストモッドしています。NMCの強みは、私たちが設計開発したモデルなので、基礎データをすべて持っているところです」
レストモッドに関して、ニスモではGT-Rに搭載されている2.6リッター直列6気筒エンジン(RB26DETT型)のチューンナップも得意としている。たとえば、排気量をオリジナルの2.6リッターから2.8リッターに拡大するメニューがある。
さらにピストンやカムシャフトやターボチャージャーを替えて、出力をもとの280psから500ps(368kW)に引き上げるメニューもある。2004年発売のR34をベースにした「Z-tune」の内容に準じたものだ。


















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