「汚すぎる」「食べ物を粗末にしてる」と批判の声が…。大食い系YouTuberに「食べ物を吐いた」疑惑が浮上→活動休止。ここまで燃えた理由とは?
まるで「遊んでいたおもちゃが壊れたような感覚」ではないか。よりエスカレートすることを求めていたのは、ユーザー側だったのにもかかわらず、配信者のみを断罪する。そこには、一時の快楽としてしかコンテンツを位置づけていない、表面的な消費活動が見え隠れする。
資本主義の世の中である以上、何事も需要と供給で成り立っている。必要とされているから、そのニーズに合わせた商品(動画)を提供するのだ。しかし、消費者は得てして、あらゆる商品は、無尽蔵に出てくるものだと思っている。
言うなれば、視聴者は「この動画が、どのように手元へ届けられたのか」までは思いをはせない。倫理的な要素を横に置いて、この点においては配信者たちに同情できる部分もあるだろう。
「舞台裏は見たくない」という視聴者の心理
筆者はそもそも、なぜ「カットを多用する大食い動画」に需要があるのか不思議だった。テンポがよくなるのは利点だが、それ以上に「カットされた部分で、なんらかの工作をしている可能性」を感じさせるリスクのほうが大きいと感じるからだ。
しかし、背景を考察すると、どうして需要があるのかが見えてきた。こうした配信者のファンたちには「舞台裏は見たくない」といった心理があるのではないか。現実はどうでもいい、表面的な爽快感さえあればいい――。
だからこそ、リアルが見えると、すぐさまバッシングに徹する。今回の事案は、そうした構造を浮き彫りにしたと言えるだろう。もちろん疑惑のある動画を出しながら、その説明を行わないYouTuberに大きな非はあるのだが、だからといって視聴者の責任も見逃すわけにはいかないのではないだろうか。
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