「救急車を呼ばなかったばかりに」…。"初動の遅れ"で介護が一気に重くなるリアル。 年末年始、帰省時に確認するといい「当たり前のこと」

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電話する年配の女性
離れて暮らす親には、ささいなことでも異変を感じたら連絡するよう普段から声かけを(写真:Ushico / PIXTA)

年末年始、離れて暮らす親と久しぶりに会うと「随分年老いたな」と心配になる方もいるのではないでしょうか。中には「うちの親はまだ大丈夫」と思う人もいるでしょうが、今はまだ元気に過ごしているように見えても、急に具合が悪くなったり、転倒などで大きなけがをしたりする可能性はだれにでもあります。

もしそんな事態になったら、あなたの親は、救急車を呼ぶでしょうか。あるいは、あなたに電話をしてくるでしょうか。

当然「救急車を呼ぶだろう」と思うかもしれませんが、実はそうではないのです。もう少し様子を見ようと思ったり、自分でなんとかしようとしたり。救急車を呼ぶ、または子どもにヘルプを求める、ということ自体を恥ずかしいと思う親も多いのです。

しかし緊急時の「初動」を誤ると、その後の、親子双方の人生に大きな影響が生じることがあります。実際に起きたケースを見てみましょう。

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救急車を呼ばなかったばかりに寝たきりに

高齢の親が救急車を呼ばなかったばかりに、重い介護が必要となったケースです。

田中孝一さん(仮名、50代)の両親(80代)は、遠方の実家で夫婦2人暮らしをしています。「2人とも元気でした。夫婦そろっているから、どちらかに何かあったら連絡してくるだろうと、あまり心配をしていませんでした」と孝一さん。

しかし、2024年秋、思ってもいないことが起きました。

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