特急スペーシアが「台北駅前に出現」、東武の狙い 「黄金」に輝く先頭車、台湾の市街地を深夜に輸送
もともと日光詣スペーシアは、2015年に日光東照宮四百年式年大祭を記念して運行を開始した。金色の車体に窓周りを黒色、朱色のラインを入れたデザインで、世界遺産である日光二社一寺の色鮮やかな代表建造物をイメージしたという。東武鉄道の特急車両のなかでもとくに目立つ存在で、現役の103編成・106編成が日光詣カラーだ。
当時から黄金に輝く車体は台湾でも人気を呼んだらしく、台鉄は友好鉄道協定を結んだ翌年の2016年、日本の特急に相当する優等列車「自強号」などで運用するE1000型の1編成に日光詣スペーシアをイメージしたラッピングを施した。一方の東武鉄道は特急「りょうもう」で運用する200系1編成を台鉄自強号の「普悠瑪(プユマ)」デザインに変更した。
引退してもなお看板列車
その後も東武鉄道と台鉄は台北市内の南港駅に設置したPRブースを活用したイベントなどで関係を強化してきた。協定の締結から10年の間に、台鉄の自強号には2021年にEMU3000型、東武鉄道にはスペーシアXとそれぞれ新型車両が登場し、主役の座は入れ替わった。どちらも日立製作所製で、白を基調とした流線形の車体はどことなく雰囲気が似ている。
台北駅前で展示される100系スペーシアの車体側面の記念エンブレムにも、双方の新型車両のイラストが並んでいる。
はるばる海を渡り、台北駅前という台湾随一の「駅前一等地」に展示される100系スペーシアは、東武線から引退してもなお看板列車としての役割を果たしていくことになる。
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