「昭和の四季報」に刻まれたダイエーと松下の攻防… 《価格破壊》がメーカーに与えた衝撃
一方の松下電器は、再び成長軌道に戻った。その原動力がVTR(家庭用ビデオテープレコーダー)だ。77年夏号では「VTR新製品が後半に寄与」「52年末からRCAなどへOEM輸出を開始」とあるように、ビデオレコーダーが国内外で牽引するようになっていくことが書かれている。記事タイトルに「高水準」とあるように、業績の好調ぶりが伝わる表現が増えてきた。
80年代:ダイエーは停滞、松下電器は絶好調へ
83年春号の記事タイトルにあるように、ダイエーの記事に「停滞」という言葉が使われるようになった。
70年代前半までの急成長は影を潜め、不採算店の整理やグループ全体の再建といった「守り」の経営へとシフトせざるを得なくなっていた。
84年夏号では業績自体は増益基調にあったものの、子会社のプランタンやホテル事業などで不採算事業が目立つようになり、グループ内の再建に抜本策が必要といった記載がみられるようになる。



















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