"信金の支店長"はここを見る! 《粉飾決算》を見抜く「7つの極意」 26年に向けて警戒度を高めよ
昔も今も、中小企業に「粉飾決算」を手ほどきする、筋の悪い税理士や自称コンサルタントは存在する。最近では、企業に粉飾決算を指南する税理士が暗躍中とされており、企業の決算書作成に関与している税理士名のチェックが、融資審査における「新たなスタンダード」となりつつある。
中には、特定の税理士名が出てきたら、融資を見送る『NG税理士リスト』を本店で作成している金融機関もある。そのリストを営業店に共有し、融資候補先でヒットすれば法務部門と連携して対応しているという。
会社側には詳細な資料(税務申告書類等)の提示を求め、これに応じない企業には融資しない方針に切り替える地銀も出てきた。
良くも悪くも、企業はトップの考え方が色濃く反映されるものだ。明示的に社長が粉飾決算を指示するケースが多いが、業績必達への過度な重圧から、周囲の取り巻きがトップに忖度して粉飾に手を染めるケースもある。
「訪問アポの時間と場所を過度に気にする企業」も考えものだ。過去の粉飾事例を振り返ると、ある会社を金融機関の営業担当者がアポなしで訪問したら、烈火のごとく先方の経理部長から激怒されたことがあった。結論から言うと、その会社は借入金を簿外化(過少計上)する手口で、多くの金融機関から不正に資金調達していた。
金融機関としては、オフィスの近くまで来たのであいさつするためだったが、会社側は(借入金を簿外化している事実を隠している状況の中で)金融機関の担当者同士が鉢合わせしてしまうことは、何としても避けたかったのだろう。
26年に向けて警戒度を高めよ
金融庁は25年6月30日に『金融機関における粉飾等予兆管理態勢の高度化に向けたモニタリングレポート(2025)』を公表した。そのレポートの中でも、具体的な粉飾等の事例が詳細に記載されており、ぜひ参照してもらいたい。
昨年来、粉飾決算が相次ぐ現状に、金融当局も警鐘を鳴らしており、来る26年はこれまで以上に警戒度を高めていく必要がある。
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