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銀行に打撃か、ESGの旗手「粉飾&突然死」の真相 ESGに引き寄せられ、多くの銀行が取引を深めた
「税務申告書の決算書とは異なる内容の決算書をお取引金融機関の皆様にご提示しておりました」
8月8日、都内の企業が送付してきた一通のファクス。これを見た金融機関の担当者に衝撃が走った。取引先企業が「粉飾決算」の事実を告白したからだ。
その企業とは「環境経営総合研究所(ERI)」。1996年に創業し、古紙を原料とした再生プラスチック素材を開発・販売している。直近の2023年8月期決算は売上高519億円、経常利益57億円を計上。ESGブームの波に乗り、事業を順調に拡大していたはずだった。
しかし快進撃はまったくの虚飾だった。東洋経済が入手した破産申立書によれば、実際の売上高は10分の1にも満たない46億円で、経常利益はわずか3億円。8月20日には債権者から会社更生法を申し立てられた。数十億円単位で貸し付けていた金融機関も複数いる中、ESGの旗手の「突然死」の影響は計り知れない。
3種類の決算書
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