「老後資金が心配だ」とは言うけれど…フォロワー36万人超のFPが明かす、"節約しすぎた70代"が迎える《孤独な末路》

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大切なのは、この期間にお金を使うことを具体的に考えて実行すること。これが人生を豊かにするポイントです。

老後資金は人生を充実させるためにある

さて、現金を使い切ったらどうなるのか。そこからは年金とNISAの取り崩しで補填します。

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60歳から70歳までNISAを運用すると、元手1080万円だったものが年利5%で計算すると約1650万円に増えます。

前回の記事『"老後貧乏"は40代で決まる! 「教育資金」と「老後資金」はどちらを優先すべきか…人気FPがガチ指南』でも述べたように、老後資金をしっかり準備するにはNISAなどによる資産運用は不可欠だと思います。

詳しくは私の著書『マンガでわかる 「だまされない」お金の増やし方』(KADOKAWA)も参照していただきたいのですが、たとえば70歳時点で1650万円を持っていれば、そこから年利5%で運用しながら毎月8万7000円ずつ切り崩しても30年間、つまり100歳まで持ちます。「年金+8万7000円」があればほとんどの人がそこそこの生活ができるのではないでしょうか。

亡くなっても生命保険の死亡保険金が下りるので、家族や遺族に迷惑をかけません。

そして何より大事なポイントとして、この方法であれば70歳までの比較的元気なうちに旅行に行ったり、趣味を思いっきり楽しんだりすることもできるのです。

仕事柄、相続の相談を受けることが多いと述べましたが、「亡くなったときに資産が最大」という人が本当によくいます。資産はあるのに一切の贅沢を慎んで貯めて貯めて、亡くなったときに一番お金があるという人です。

節約して我慢に我慢を重ねるだけで、一生を終えてしまうのはあまりにももったいない。特に日本人は「お金は使ってはいけない」と思い込んでいる人が多くいます。

しかし老後の資金とは、充実した生活を送るための資金です。ぜひ貯め込むことだけでなく、人生を楽しむために使うことにも目を向けていただきたいと思います。

《あわせて読みたい》
"老後貧乏"は40代で決まる! 「教育資金」と「老後資金」はどちらを優先すべきか…人気FPがガチ指南
鳥海 翔 ファイナンシャルプランナー/経営者

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とりうみ・しょう / Sho Toriumi

慶應商学部卒業後、三井住友海上を経て2016年に株式会社Challengerを設立。金融リテラシーの普及を目指し「Private Bank College」を開設。YouTubeチャンネル「鳥海翔の騙されない金融学」は登録者33万人超(2025年10月時点)。東証ETF解説動画コンテスト優勝。ミドルシニアの資産形成を支援し、初の著書『だまされないお金の増やし方』(KADOKAWA)を刊行。

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