出番直前、ライバルに突然頭をペチッと叩かれ頭が真っ白に…。「M-1」3回戦進出するも辞退の太宰府市長、実は1回戦で「出場を後悔」の舞台裏
出番では立て直し、練習通りにできたしウケた。一方で、拍手を背に舞台袖に引っ込むと、「間違ったところに来てしまった。こんな場所にいたくない」という気持ちが改めて湧いてきた。
取材に来てくれた新聞記者には、精いっぱい言葉を濁して「お笑いに向いていない」とコメントした。
お笑いを見るのは楽しい、だから出たら楽しいと思っていたのに、実際は全然違った。決められた通りに喋らないといけないし、相方との関係も以前と違ってなんだか楽しくない、つらい。
1回戦を突破したと知ったときも、「ご祝儀みたいなもんだろう」とそれほど喜べなかった。
苦い経験も「収穫」にして2回戦へ
しかし、収穫は意外なところにあった。
「頭叩かれて、直前も直前だったのに相手の策にはまらず立て直せた。昔だったら切り替えられなかった。M-1に出たことで、50年生きてきてようやく自分が大人になったと確認できた」
会場に来ていた人たちの「面白かった」という声にも押され、意欲も徐々に出てきた。
2回戦の舞台は東京・浅草。市長がM-1に出ることに、「本業をほっぽり出して」という批判もあった。間違ったことをしているとは思っていなかったがいろいろ言われたくなくて、個人で貯めたマイルで航空券を取り、友人の家に宿泊して2回戦に臨んだ。
後編に続きます。
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