「来年こそは!」と毎年のように決意する人が知らない、目標達成を邪魔する《自分理解のミスマッチ》

✎ 1〜 ✎ 357 ✎ 358 ✎ 359 ✎ 360
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そして後者においては、日々人生や仕事において前進していく、つまり実行面における自分の思考のパターンや行動のパターンをきちんと理解しているか、ということである。

なぜこれが大事なのかというと、目標設定時に自分自身の思考や行動のパターンを踏まえた、無理のない適切な設定が可能となるからだ。

例えば、家にいるとどうしてもスマホやテレビをだらだらと見てしまい、気がつくと長時間経っているような人には、帰宅後1時間を強制的に読書の時間として確保して日常のスケジュールに最初から組み込んでしまうとか、近所のカフェで勉強や読書をすることを日常のルーティーンとするなどだ。

要は、日常のスケジュールに組み込んでしまい、日常化することで、その行動を「自分にとっての当たり前」にしてしまうわけである。

スマートフォンやテレビをだらだらと見てしまうのは、どうしても見なければいけない事情があるわけではなく、特段深く考えることなく、積み重なった過去の行動の結果として、それが自分にとって行動パターンとして当たり前になってしまっているからだ。だからこそ、「違う当たり前」を日常化し、当たり前をリプレースすることで、より前向きな方向にもっていくのだ。

目標のミスマッチを生まないための下準備

そのような形で、深いレベルで自分自身を理解していれば、

・ 現時点の自分と「なりたい自分」の距離や関係
・ 現状の自分自身の社会や労働市場におけるポジションや関係

といった視点の中から、自分自身の現状をキチンと把握できる。そして、現状把握や課題把握をきちんとできれば、より適切な目標設定につながる。

私自身の例で言うと、拙著『下剋上転職』(飛鳥新社)などでも紹介しているが、社会に出てからあえてITバブル崩壊後のベンチャー企業に飛び込み、再びベンチャー企業が注目される中で上場を果たした後に、そのまま役員として会社に残るのではなく、それまでの経歴をリセットし、海外のビジネススクールに行き、そしてその後はまったく別の業界にヒラの社員として飛び込むということをやった。

次ページ筆者のキャリア遍歴は何をもたらしたのか
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事