「20奪三振」"怪物"江川卓が甲子園で本領を発揮した"伝説の試合"の真実
八回二死から代打で出た1学年下の宇高隆も強烈な印象として記憶に刻み込まれている。
「強がりでもなんでもなくボールは見えてました。来たーと思ったらファウルでヒューとスタンドです。2ストライクとられてからカーブが来て身体を崩され片手で空振り三振です。全然見えませんでした」
“四国の雄”今治西から20三振
江川の美学は最終回に三者三振をとること。プロ入りしたときによくこの話が出るが、すでに高校時代から意識していた。
選抜甲子園でも北陽、小倉南(八回より大橋に交代したため七回まで)、今治西と、最終回に三者三振に切って取っている。
自分ひとりですべて完結できるのが三振。人生と同じで何が起こるかわからない、だから最終回だけは誰の手も借りずに終わらせたかった。見た目も格好いいし、何よりも自分のなかでも折り合いがつけられるからだ。
3対0で作新の完勝。四国の王者・今治西といえどもまったく手も足も出なかった。
四番の渡部一治が江川との対決の思いを語ってくれた。
「江川の凄さは言葉では表現しにくんです。とにかく選手、監督時代も含めてあれだけ速いピッチャーは見たことがありません。たまに1、2、3で打てるピッチャーもいますけど、彼の場合早い始動で1、2、3とやってもボールはもう体寸前ですから。そんなレベルじゃありません。でも元甲子園球児として幸せですよね。春に江川のような伝説的なピッチャーとやれたことも幸せだったし、対戦して本当に凄いピッチャーだとわかって、また夏に向かって倒したいという気持ちにさせるピッチャーっていないですよ」
投球数142球、1安打、1四球、1盗塁、20奪三振。
怪物江川が甲子園で本領を発揮した試合であった。
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