「20奪三振」"怪物"江川卓が甲子園で本領を発揮した"伝説の試合"の真実

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作新の攻撃、三回にバッター江川が右方向へ痛烈なライナーを放ち、今治西のライトが目測を誤って頭上を越して二塁打となる。この一打で気をよくした江川は、ピッチングにも熱が入りテンポよく気持ちよさそうに投げる。

怒涛の8連続三振記録

二回一死から四回まで8連続三振。未公認ではあるが連続三振記録になっている。快調なペースである。

そして七回一死までパーフェクト。球場内もざわめき始め、大記録への期待が高まるものの七回一死から緩いハーフライナーがセンター前に飛び、惜しくもパーフェクト、ノーヒットノーランならず。

矢野正昭監督はなんとか打開策を練ろうとベンチの前で円陣を組み、「アゴが上がっとる。とにかくバットを短く持って上から叩け!」とあれこれ指示し「おー」と選手たちのかけ声が上がった瞬間、すでに2アウトとなっていたこともあった。「おいおい、円陣組んでいる間に2アウトかよ」選手たちは呆れてしまった。江川と戦うと、否が応にもうんざりさせられてしまうのだ。

七番ピッチャー矢野隆司は、同じピッチャーとして江川の球の回転に驚いた。

「1打席目に初球ど真ん中にドーンと来ました。速かったです。キャッチャー見たら、ホップするボールをこぼさないようにミットをしっかり抑えているんです。『速いな〜』とついこぼすと『五、六分じゃないかな』てキャッチャーが答えるから『え、まだ速いんか!?』ですよ。次に投げた瞬間、ワンバウンドになると思ったら途中からググググッとホップして、もう失礼しましたって感じでしたから」

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