顧客に絵文字を使った若手、「時代が変化しているからOK vs. 不快に思う人もいるからNG」社内で割れた意見→この会社の結論は?

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私もこのマナー講師の意見に賛成である。

若い担当者が若いお客様とやり取りするなら絵文字も許容すべき、という意見もあるだろう。しかし、それは危険な発想だ。文字だけでやり取りをするビジネスチャットは、相手の表情や声色が見えないぶん、解釈の揺れ幅が極めて大きいコミュニケーションである。

「☺(スマイルマーク)」をつけた側は柔らかさのつもりでも、受け取る側は軽さと感じるかもしれない。「✨(キラキラ)」をつけた側は前向きさを表現したつもりでも、ある人には浮ついた印象として映るかもしれない。

つまり、絵文字はあくまで共通言語ではなく、世代や価値観によって意味が変わる記号なのだ。そう考えると、対外的なやり取りで多用するのはリスクが大きすぎる。

社外は「最小公倍数」、社内は「最大公約数」で線引き

では、どうすればいいのか。

一つの考え方としては、社外は最小公倍数、社内は最大公約数という線引きである。お客様とのチャットでは、誰が読んでも違和感がない、できるだけ無難な表現にとどめる。いっぽうで、社内のクローズドなチャットであれば、ある程度は絵文字を使っても構わない。その代わり、誰が読む可能性があるかを常に意識する。こうした使い分けが必要になっていくのだ。

重要なのは、自分がどう感じるかではなく、相手がどう感じる可能性があるかでマナーを考えることである。

「若いんだからいいじゃないか」

「うちの取引先は気にしないから大丈夫だろう」

という発想は、長い目で見ると自分たちの首を絞めることになりかねない。

マナーは、自由を奪うためのルールではない。誰か一人でも嫌な思いをしないように、安心してやり取りできる安全装置だ。だからこそ、100人中90人が喜ぶかどうかではなく、100人中1人も嫌な思いをしないかどうかで判断する必要がある。

絵文字を使うか、使わないか。このテーマは、単なる好みの問題に見えて、その裏側にはマナーとは何か、相手をどう尊重するのかという、ビジネスの根っこにある価値観が問われている。

横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役社長

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よこやま・のぶひろ / Nobuhiro Yokoyama

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。近著に『トップコンサルタントの「戦略的」勉強法』。

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