「翌日に疲れが残る人」が実践したい"対処法3つ"。「働きすぎ」と「ちょうどいい働き方」の境界線を精神科医が提言
これをビジネスパーソンに置き換えて考えるならば、重要な企画書や提案書の作成などの頭を使う仕事は、脳が活発に稼働する午前中に済ませて、事務処理などの作業を午後に回すことによって、仕事の効率がよくなります。こうした脳の仕組みを知っておけば、自然とコスパのいい働き方を見つけ出すことができます。
ムダに人間関係を広げない
体力に不安があるならば、仕事を自分1人で抱え込むのではなく、周囲の人に助けてもらうことも大事な戦略といえますが、人に手助けしてもらう場合にも、できるだけ自分を犠牲にしない工夫が必要です。
その理由は、相手との関係性ばかり気にしてしまうと、自分の時間とエネルギーを浪費することになるからです。
用心深い人であれば、「こんなことがあったら、この人に相談する」とか、「あんなことがあったら、あの人に助けてもらう」など、さまざまなケースを想定して、頼れる相手を事前に10人くらい準備しているといいます。
ビジネスパーソンの世界では、こうした行動を「人脈作り」と称していますが、いくら人脈作りに励んでも、万が一の事態が起こった際に、その人が必ず力になってくれるとは限りません。
それ以上に問題なのは、頼れる関係性を維持するために、時間やエネルギーだけでなく、場合によっては、定期的に食事に誘ったりする必要があるため、金銭的にも負担を強いられることです。私はこれを、人脈作りの「三重苦」と考えており、あまり効率のいい作戦ではないと見ています。
自分が頼りたいと思う人を、得意分野に応じてたくさん確保しておく必要はなく、現実的には2~3人もいれば十分だと思います。本当に頼れる人であれば、自分が手に負えない場合には、他の適切な人を紹介してくれるはずです。
先のことばかり心配して、あまりにも手を広げてしまうと、今度は人間関係という新たな悩みに振り回されることになります。
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