「翌日に疲れが残る人」が実践したい"対処法3つ"。「働きすぎ」と「ちょうどいい働き方」の境界線を精神科医が提言
上司の理解が得られれば、「あまりムリしなくていいよ」とか、「切羽詰まっていないのだから、今日は早めに上がっていいぞ」という言葉をかけてくれるかもしれません。こんな優しい言葉が上司の口から出るようになれば、それだけで精神的な負担が軽くなるのではないでしょうか。
自分からアピールするのが難しい雰囲気の会社ならば、会社で年1回ペースで実施される「ストレスチェック」の結果を上司に報告したり、産業医がいる会社であれば、診断書を書いてもらえば、急な残業を回避したり、有給休暇が取得しやすくなったりします。
私も産業医として診断書を書くことがありますが、医者の立場から見ても、産業医の診断書というのは、上手に活用したほうがいいと思います。診断書があれば、会社は簡単にはクビにはできません。
診断書の悪用は厳禁ですが、最悪の場合にはこんな奥の手もある……と知っておけば、少しは気持ちがラクになるように思います。
午前と午後の仕事を戦略的に分ける
体力のないビジネスパーソンが、自分の体に負担をかけずに、効率的に仕事をするためには、「どうすればコスパがいいか?」という視点から日常を見つめ直して、自分に合った働き方を探すことが、有効な戦略となります。
コスパのいい働き方を意識すれば、自然と仕事の効率がアップして、体の負担を減らすことができます。
1日8時間の仕事を、「エンジン全開で駆け抜けたい」と考えてしまうと、自分にムリを強いることになりますが、仕事を30分単位に切り分けて、細かく休憩を挟むようにすれば、集中力の維持につながって、仕事が早く進み、体力の消耗を抑えることができます。
こうした取り組みを、認知心理学では、「チャンク化」といいます。チャンクとは、塊や断片のことで、大きな課題を細かいパーツに分けることで、そのクリアが容易になるのです。
私が受験生に推奨しているのは、頭を使って考える勉強は午前中にやって、何かを記憶したり、覚えたりする勉強は就寝前にやる……というスタイルです。
午前中は脳がフレッシュな状態ですから、思考力が必要な勉強に適しています。
就寝前に覚える勉強をするのは、日中に記憶するのと比べて、24時間後の記憶力が6割くらい違うことに理由があります。寝ている間に脳が書き込み作業をするため、知識や情報の定着率が圧倒的に高くなるのです。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら