ティア1サプライヤー「アステモ」の底力を見た!4台の試験車両に搭載された最新技術

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栃木県内のアステモ・テストコースで同社の最新技術を体験した(写真:Astemo)

Astemo(アステモ)と聞いて、何をしている会社なのかすぐにわかる人は、自動車産業界の一部を除いてあまり多くないだろう。

「Advanced Sustainable Technologies for Mobility」の頭文字をつなげた会社名だ。

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2025年4月からアステモを名乗っているが、その前の「日立Astemo」が誕生したのは2021年1月と歴史が浅いのだから、知名度不足なのは致し方ない。

ただ、アステモが「日立オートモティブ」「ケーヒン」「ショーワ」、そして「日信工業」という自動車・2輪車部品大手が経営統合した会社であることを知れば、その技術力の高さは想像しやすいはずだ。

株主構成と株式比率は、日立製作所(40%)、本田技研工業(40%)、政府系の投資ファンドのJICキャピタル(20%)。

とはいえ、アステモの事業は主に自動車・2輪車メーカーを顧客とするB to B(事業者間取引)であるため、クルマやバイクのユーザーにとって実態はつかみづらい。

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最新技術を搭載した4台の試験車両に乗る

そんな中、ジャパンモビリティショー2025開催を前に、栃木県内のテストコースで4台の試験車両に試乗し、開発部門幹部らと意見交換する機会を得た。

東京から東北新幹線で約50分、JR宇都宮駅を降りてクルマでさらに約50分。北北西に27km移動すると、関東平野の北端に近い山間に着く。

施設のゲートをくぐって中に入ると、見慣れない試験車両や比較走行用の車両が準備されていた。

4台の試験車両には「V01」「V02」「V03」「V04」と名前がつけられていた。各車両の走りを、筆者が試乗した順番で紹介していこう。

「Honda e」に自操支援技術MDS(マニュアル・ドライビング・サポート)を搭載する「V02」(筆者撮影)

最初は、自操支援技術MDS(マニュアル・ドライビング・サポート)を搭載した「V02」。ベース車両は、ホンダが2024年まで製造販売していたEVの「Honda e」である。

走行シーンは狭い道の通り抜けと、その先にある切り返す場所が比較的狭い駐車場でのバック駐車だ。

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