昨年からの改良点は、後部にベースとなるプレートがあることで、操作中の位置が直感的にわかりやすくなった。直進方向に対して左右60度動く。
インホイールモーターの技術のキモは、前後のモーターに互い違いでトルクをかけてクルマの上下方向の動きを抑制できる点と、左右のモーターのトルクでロール量をコントロールできる点にある。
走行中、トルクを示すメーターで前後左右モーターが逆に振れることも確認できた。さらに、セミアダプティブダンパーを制御することで、乗り心地、操作性、快適性を実現している。
時速60kmでのパイロンスラロームやうねりがある路面を走行したが、新操作デバイスによって、軽い操作量でもクルマ全体の動きのコントロールがしやすかった。
クルマの姿勢変化に唐突感や不安定感はなく、操作にもすぐに慣れて、意のままにV03を動かすことができたといえる。
通常のハンドルでも操作も試したが、両手が上がった状態で疲れるような感じがした。一方、新操作デバイスだと右肩が下がった状態で手首から先で操作できるので、走行中の疲れが少ない。
Uターンを試みると、通常の最小回転半径(6m)が、各種制御をオンにすると一気に1mほど小さくなることがわかった。
なお、モーターの設計上、最高速度は時速160kmまで可能だという。
クラウド+AIで乗り心地を制御する「V04」
3台目は「V04」。このクルマでは、クラウド学習によるシャシー制御を体感した。
具体的には、ダンパー(ショックアブソーバー)の減衰力を、AI(人工知能)による解析で最適化するというもの。
路面がうねった道や石畳を想定した道などを走行すると、ダンパーの減衰力がその状況に応じて可変し、乗り心地がよくなることを体感できた。
将来的には、他のクルマが走行したビッグデータから各所路面の位置情報を衛星測位システム経由で特定し、自車の乗り心地の最適化を実現したいとの説明を受けた。
最後は、アステモの次世代技術を満載した「V01」に乗った。



















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