乗客にとって気になるのは座席である。背もたれの高さと座面幅がL0系よりも広がり、ゆったりとした座り心地に改良されたほか、耳が当たる「バケット」を大きくして重厚感を持たせた。リクライニングは背中と座面が連動するタイプに変更した。従来、前の座席の背面にあったテーブルは肘掛けと連動するタイプに改められた。
また、頭上の荷物棚を小型化し、座席の足元に収納するようにした。車端部には大型荷物の収納スペースも設置された。従来のL0系の座席と比べると大きな変化である。
しかしこれがゴールではなかった。JR東海はさらに車両のブラッシュアップを続けた。そして完成したのが新型車両M10である。L0系改良型先頭車の車内に導入された吸音効果の高い膜素材がM10にも採用されたが、表面が平滑であるという利点を生かし、天井のプロジェクションマッピングに使われている。
車両と裏腹なインフラ建設
オレンジ色の生地を使った座席も「これまでの車両とは違う」ことを予感させる。座席はリクライニング機能が廃止された。15度ほど後ろに傾いた状態で固定されており、不便は感じない。終着駅で進行方向が変わる際に、座席が自動的に回転する機能も追加された。この機能で乗客の快適性が向上するわけではないが、整備作業の省力化につながる。
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