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なぜ日産「キックス」は販売不振に陥ったのか? フルモデルチェンジ直前のいま「現行型」を統括する

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近年、販売ランキングのトップ争いをするトヨタ「ヤリス」の販売台数には、SUVの「ヤリスクロス」も合算されているが、半数ほどがヤリスクロスだという。

トヨタ「ヤリスクロス」も「キックス」と同じ2020年のデビュー(写真:トヨタ自動車)

ヤリス全体の年間販売は、16万台超え(2024年)。つまり、ヤリスクロスは年間8万台ペースで売れているのだ。ホンダ「ヴェゼル」も、7万台以上を売る。

一方、キックスの下には、マツダ「CX-3」が存在する。しかし、CX-3は2015年デビューのまさに10年選手であり、それに勝ったといっても誇れるものではない。

同じ日産のノートが年間10万台レベルで売れているのだから、キックスももう少し売れていいのではないか。

「キックス」不振の要因はスタート価格に?

では、なぜ人気ジャンルの中にあって、キックスの販売が振るわないのか。

考えられるのは、安価なエンジン車が存在せず、ハイブリッド専用車としたことで“割高感”があることだろう。

キックスの価格はFFで308万3300円~、4WDで334万6200円~。それに対して、ヤリスクロスは、エンジン車もあることからスタート価格は204万6000円~、ハイブリッドでも243万3200円~である。

スタート価格を見比べてみると、キックスはヤリスクロスより100万円も高い。また、ヴェゼルもエンジン車が264万8800円~、ハイブリッドで288万8600円~だ。

また、ノートの出来が良すぎることもあるだろう。特に内外装を比べると、明らかに先進性でノートが上回り、キックスが古臭く感じる。

ノートをSUV風にドレスアップした「ノート AUTECH CROSSOVER」(写真:日産自動車)

しかも、ノートには上質なクロスオーバースタイルの「AUTECH CROSSOVER」があり、この価格がキックスよりも安いというのも、頭の痛い問題だ。

そういう意味で、次のキックスは価格面が課題のひとつとなるだろう。ハイブリッド専用車という点は、ノートが売れていることを見れば、それほどデメリットにはならないはずだ。

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それより、装備面を落としてでも“お値打ち感”を感じる廉価グレードを用意するべきではないか。せめて、ヴェゼルと比較可能な価格としたい。

最近、良い噂の少ない日産だからこそ、年明けの新型車はヒットしてほしいものだ。来年登場するキックスの価格に、ぜひ注目したい。

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