「子育て卒業後」ミニバンの次は何に乗る? 調査データから読み解く50代以降のクルマ選び

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「値引き前車両本体+オプション価格」から「値引き額」「下取り額」を差し引いた「最終支払い額」を確認すると、次のような結果になった。

20代:312万円
30代:326万円
40代:326万円
50代:316万円
60代:293万円
70代以上:261万円

もちろん人によって車種やグレード、選択するオプションが異なる。そのため、あくまで全体の平均値である点に留意が必要だが、今回の分析対象条件である、「1つ前がミドルサイズ以上のミニバン」である人が新たに購入したクルマであるので、単に年代別の購入価格を示すわけではない。

30代と40代は先ほど見たとおり、「ミドルサイズ以上のミニバン」から「ミドルサイズ以上のミニバン」へと乗り継いでいる人が多いため、326万円と他の年代より高い理由がわかる。

注目の50代は、「ミドルサイズ以上のミニバン」への乗り換え率こそ34%と40代よりも大きく低下するが、SUVに乗り換えている人が24%ほどいるため、「ミドルサイズ以上のミニバン」から乗り換えても価格が下がらないことが見て取れる。

「ハリアー」などのミドルクラスSUVは、ミドルクラスミニバンと似た価格帯にある(写真:トヨタ自動車)

60代と70代以上は、軽自動車やトールワゴンに乗り換えるダウンサイジングが多いため、最終支払い額もそれぞれ293万円、261万円と落ち着いてくる。

変化するクルマ選びへのこだわり

最後に、購入したクルマの「気に入った点」のデータを見ることで、子育て卒業後の車選びの特徴を確認しよう。

クルマ選びの価値観の変化として顕著に表れているのは、見た目に関連する「スタイル・外観」「内装デザイン」といった点が、年齢を重ねるとともに低下していることだ。

「スタイル・外観」は、20~50代でほぼ同じ値を示すが、60代で一気に下がり、70代以上ではさらに低下する。その代わり「安全」に関する意識が高まっており、「安全運転支援機能の搭載」は20~50代では2割程度しかいない中、60代では37%、70代以上では46%と高まっている。

その他、運転のしやすさを鑑みたダウンサイズの傾向も、年齢が上がるにつれて「車全体の大きさ」が増加する点から読み取れる。

次ページ「20~50代」と「60代・70代以上」
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