「NHK ONE」騒動で露見した《公共放送》が抱える矛盾、NHKに再び質問を送ってみたら回答書が"ツッコミどころ満載"だった

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1つ目の質問は「登録するとどんなメリットがあるか」というものだ。これに対するNHK側の回答は「家族それぞれのプロファイルを作成でき、それぞれの好みの番組を『マイリスト』に登録でき、デバイス連携もできる」という内容だった。

回答書①
登録に関する質問と、それに対するNHKの回答(画像:筆者提供)

うちの子どもたちはNHKはおろかテレビ放送を見ないし、私と妻は見るべき番組を録画しているので、リストは不要だ。「NHKプラス」はもっぱらテレビ受像機で使うので、デバイス連携もいらない。登録するメリットは私には不要なものばかりだった。

11月中旬以降に受信契約情報の登録が必要に

回答にはそれに続いて、また謎の記述があった。

「受信契約をオンライン上で確認させていただくためのシステムを11月中旬以降に導入する予定です。その際、現在お願いしている『NHK ONE アカウント』の登録に加えて、『受信契約情報の登録』をお願いしていきます。『NHK ONE アカウント』と受信契約情報を連携する(紐づけていただく)ことで、受信契約の確認を行います」

アカウント登録で終わりではなく、「受信契約情報」も登録せよと書いてある。何回登録させるのか。しかも、アカウントと契約情報を紐づけるのは利用者側の作業らしい。いい加減にしろと言いたい。

私はアカウント登録を先延ばしにしてはいるが、受信料契約の確認は旧アプリを使う際にハガキで済んでいたはずだ。アカウントを登録すれば受信料契約も確認されるのが、あるべき姿ではないのか。

何のためにスタート前から「登録、登録」と急かしていたのか。11月中旬以降に受信料契約を確認するというなら、それと併せてアカウント登録する流れでよかったのではないか。

前回の記事でも書いたが、NHKはつくづく「簡単なことを難しく考える」組織だ。11月中旬以降の受信契約登録でも、トラブルが起きてSNSが阿鼻叫喚で覆われるに違いない。私は、そのときになってアカウント登録と一緒に済ませようと思う。

次ページそして最後の質問は…
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