高市早苗首相は誕生するのか…?各国で初の女性リーダー就任時に株価はどう動いた

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上表から最も注目できる点は女性が政府の長となる在任期間中はほとんどのケースで株価が上昇していることです。初の女性リーダーは、能力や実績の高い人物である傾向が強いと言われます。前例のない登用であるがゆえ、就任に至るには通常以上の経験や信頼、人望を備えている必要があるためです。

女性リーダー登場が「変革の象徴」と期待される傾向

実際に能力が発揮され、政権は数年間以上続き、長期政権になりやすい傾向も見られます。代表例が、イギリスのサッチャー元首相です。英国病と呼ばれる慢性的な経済停滞からの脱却が求められるなかで誕生したサッチャー政権は、経済の自由化やインフレ抑制を柱とする「サッチャリズム」を推進し、構造改革を実現しました。その結果、サッチャー氏は約11年半にわたり首相を務めました。

一方、唯一株価が下落したのは、ブラジルのルセフ元大統領の政権時でした。当時は、2010年のギリシャ財政危機に端を発した欧州債務危機の影響で世界景気が減速するなか、資源価格が下落し、ブラジル経済の柱である資源関連産業が大きな打撃を受けていました。厳しい環境下で発足したルセフ政権でしたが、景気回復が進まないなかで、国営石油会社を中心にガバナンス上の問題や政治資金をめぐる疑念が広がり、政権への信頼が低下して退任となりました。

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