着物姿の長澤まさみ「人の"いい部分"を少しずつ取り入れてきた」、キセルで絵をダメにする演技で感じた儚さと執念とは?
仕事では、うまくいくこともあれば失敗もあって、そのたびに「自分って意外と変われるんだ」と実感してきました。自信って、人に与えられるものじゃなくて、自分で育てていくものなんだと思います。
――日々を過ごすうえで、大切にしている考え方はありますか?
生き方のテーマに「なるようにしかならない」があります。ただの諦めではなく、その時々の流れに身を任せたり、自然に心を寄せることが大事だと普段から思っているんです。
――役を離れる時間は、どう過ごしていますか?

基本は、友人とたわいもない話をしたり、美味しいものを食べたり。そんなふうに普通の時間を過ごすことで、自然とバランスが取れるんです。
でも一方で、“体験すること”には意識的に時間を使っています。
今は特に美術館に夢中で、作品を観ながら感じるものを大切にしているんです。本で得る知識も好きだけれど、自分の目と心で触れる感覚のほうに、今はより惹かれますね。そうやって受け取った感動や余韻は、気づけば芝居にも滲んでいる気がします。
父をもしのぐ画才――応為という“自由な娘”をどう生きるか

長澤まさみが挑む初の時代劇主演作『おーい、応為』。
題材となるのは、江戸の天才絵師・葛飾北斎(永瀬正敏)の娘にして弟子、葛飾応為。
「悪かったな、北斎の娘で」―父をもしのぐ画才を持ちながらも、その名の影に生きざるをえなかった女性だ。男社会を豪胆に、そして自由に駆け抜けた稀代の絵師の人生が、スクリーンによみがえる。
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