ニューバランスが「原宿スタジアム」に描く夢 竹下通りに人工芝のフィールドが突如出現
ニューバランスといえば、昨今のスニーカーブームを牽引する存在だ。「クラシックでスカートにも合わせやすい」と女性ファッション誌でも取り上げられ、「ニューバランス女子」という言葉まで生まれた。
だが、ニューバランスジャパンの冨田智夫社長は「スニーカーに非常に強いイメージがあると思うが、ニューバランスのコアはランニング」と言う。
同社は1906年に矯正靴のメーカーとして出発。その後、マラソンシューズを手掛けるようになった。多様なウィズ(足囲)サイズ展開が特徴で、足に合わせた設計に定評がある。
国内では販売全体のうち、約5割をスニーカーが占める。だが、欧米ではスニーカーの比率は2~3割程度で、残りはランニングシューズが中心。現在国内で人気のスニーカーも、元々はランニングシューズとして作られたものだ。
狙うは"3位集団"からの抜け出し
スポーツ用品業界では、米ナイキ(2014年12月期の売上高は約3兆8000億円)、独アディダス(同約2兆円)の2大メーカーが大きな影響力を持っている。
こうした中で、ニューバランスは「(2強に次ぐ)世界トップ3のアスレチック(スポーツ)ブランドになる」という目標を掲げている。
現在、3番手以下は団子状態だ。長らく3位に君臨していた独プーマ(同約4100億円)を、ニューバランス(同約4000億円)、米アンダーアーマー(約3700億円)などが激しく追い上げる構図となっている。
2015年12月期も4000億円台半ばでデットヒートが繰り広げられているもようだが、ニューバランスは「4~5年後には売上高8000億~9000億円で、3位争いから完全に頭1つ抜け出したい」(冨田社長)考え。その方策として、世界的にアスレチック(競技用)カテゴリーを強化する方針を打ち出している。
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