【4000万円スタートの超高級車を売るためのブランド戦略】唯一無二の顧客体験がラグジュアリーブランド「ロールス・ロイス」成功の秘訣

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内部の仕上げも凝っている。63万3000針ものステッチとイルミネーテッド・パーフォレーションを組み合わせたドアの刺繍が目をひく。さらに車内が暗くなると、星のように瞬く。

ファントム・シンティラのインテリア
ファントム・シンティラのインテリア(写真:ロールス・ロイス・モーター・カーズ)

ブラウンリッジCEOへのインタビューは東京・丸の内のホテルで行い、翌日、高級ブティックなどが並ぶ大阪・淀屋橋エリアの上記店でも再会した。

「私たちが売るのはクルマだけではないのです。私たちが努力しているのは、製品の価値を高めること、顧客にロールス・ロイスを買うことの意義を理解してもらうこと、なのです」と、ブラウンリッジCEOは強行軍の疲れも見せず、笑顔で語る。

「ショールームの2階にあるアトリエでは4万4000色の色見本が用意されています。4万4000色だと不足だというクライアントのために、さらに特別色の注文も受けています」と少し笑みを浮かべる。

価格や納期を超える体験

ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナル・ディレクターのアイリーン・ニッケイン氏(左)、コーンズ・モータース代表取締役社長 兼 CEOの林誠吾氏(中央)、ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者のクリス・ブラウンリッジ氏(右)
ロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナル・ディレクターのアイリーン・ニッケイン氏(左)、コーンズ・モータース代表取締役社長 兼 CEOの林誠吾氏(中央)、ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者のクリス・ブラウンリッジ氏(右)(写真:ロールス・ロイス・モーター・カーズ)

ロールス・ロイス車の車両価格を尋ねると、広報担当者は必ず「から、と付け加えてください」と笑顔で教えてくれる。オプションを加えないオーナーはいないから、というのが理由だ。

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「コーチビルト(フルオーダー)の場合、納車まで4年かかることもあります。でも待つのも楽しみに思えるよう、私たちは顧客とのコミュニケーションをはかります」と、ブラウンリッジCEOは、ショールームの「アトリエ」前でいう。

「クルマを買うことははじめの一歩なのです。贅沢なエクスペリエンスを味わっていただく旅の始まりと考えていただいています。顧客と私たちは、ファミリーになるのです」と、インタビューを締めくくった。

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小川 フミオ モータージャーナリスト

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おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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