【4000万円スタートの超高級車を売るためのブランド戦略】唯一無二の顧客体験がラグジュアリーブランド「ロールス・ロイス」成功の秘訣

その場所となるのが、各地のディーラー。ロールス・ロイス”経験”の場として重要であり、現在は世界各地のショールームをリニューアルすることに力を入れている。
大阪にオープンした「ロールス・ロイス・モーター・カーズ大阪」はその代表例です、とブラウンリッジCEO。ここは近くの本町にあった既存のショールームの移転であるものの、CI(コーポレートアイデンティティ)は最新の世界基準にのっとったものとなっている。
新デザインを採用したショールーム

入り口は車両のパンテオングリルをかたどったもので、上にスピリット・オブ・エクスタシー像まで鎮座している。
内部に入ると1階は4台の展示スペース。階上には、ビスポーク(特注)のための「アトリエ」、アートワークが飾られた「キャビネット・オブ・キュリオシティ」、それに飲み物を提供してくれる「スピークイージー・バー」が設けられている。


オープニングのために持ち込まれたのは「ファントム・シンティラ」。ハウス・オブ・ラグジュアリーを自認するロールス・ロイスの格好のサンプル。同社が世界各地に持つ「プライベートオフィス」でオーダーできる、卓越したクラフツマンシップの証明として作られた1台だ。
英語だと「ウイングド・ビクトリー」と呼ばれるサモトラケのニケをコンセプトの中心に仕立てられた、世界限定10台の「特別コミッション限定モデル」なるスペシャル。ラジエターマスコットの「フライングレディ」は、このニケ像をモデルにしたとも言われていて、シンティラではニケ像を思わせる大理石的な仕上げとなっている。

車体色も「サモトラケのニケ像が発見されたエーゲ海北部にあるサモトラケ島の海域を想起させる」ことを目指したと説明され、アンダルシア・ホワイトがアッパーボディを、トラキア・ブルーがロワーボディに使われる。
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