日経平均は「1万9200円超え」が焦点になる

11月は投資タイミングの上で最も重要な月

雇用者数の伸びが事前の市場予想を若干上回る程度、あるいは若干下回る程度ぐらいなら株価にとってフレンドリーですが、予想から大きくかい離する結果になってしまうと、市場がどう判断すればよいかわからずに急落の恐れがあるからです。特に、大幅に下回る(景気の鈍化)結果になってしまうと、株価にとってろくなことはありません。景気の鈍化を示す方が利上げ先送りで株高との見方もできますが、やはり景気に勢いがあった方が株価モメンタムは強いはずなのです。

日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が決定されました。現状維持の結果を受けて、10月30日後場の日経平均株価は下げ幅を拡大する場面もありましたが、売り一巡後は急速に切り返す展開となりました。

FOMCでタカ派的(金利引き上げに対して積極的)なムードが形成されたあとだっただけに、日銀による追加緩和が温存されたことで、ドル高・円安に対する期待感が維持された? 温存されたというよりも、市場にサプライズを与えることが期待できなかったため、物価目標の達成時期を先送りしながらも、追加緩和を実施しなかったといった印象を持っています。

9月9日高値を超え上昇基調は続いている

日経平均株価は25日移動平均線(1万8260円、11月2日現在)を上回ったあとも順調に下値を切り上げ、前回11月上昇のカギになると指摘した9月9日高値(1万8770円)を上回りました。11月相場のスタートは大幅安となりましたが、9月に付けた安値(1万6901円)を起点とした上昇基調は現在も続いていると判断できます。9月9日高値超えに続いて、今度は200日移動平均線(1万9217円、同)を早期に上回れるかが焦点となります。

相場の売られ過ぎや買われ過ぎを判断する騰落レシオ(東証1部、25日)が122.74%(11月2日現在)と過熱感を示してきたことから、短期的には調整が入ってもおかしくないですが、東証が発表するカラ売り比率は39.7%(同)と直近ピーク(43.4%)比では依然として高水準です。調整局面ではカラ売りの買い戻しで下落幅が抑えられやすく、突発的な悪材料でもない限りは株価の調整が長引く環境ではないようにも思います。

1949年以降では、年間12カ月のうち12月と1月は月間で陽線(月の始値よりも終値の方が高い)を形成する確率が比較的高いことがわかります。現在、本格化している第2四半期決算の底堅い業績は8月のチャイナショックで売られた分を修正する動きにとどまりそうですが、11月は今後の方向性を見極め、投資タイミングとしては最も重要な時期になるでしょう。

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