「なぜ小川市長だけ話題に?」「逆にプロモーションになってる」群馬県前橋・小川晶市長の《ラブホテル密会》に世間が注目してしまうワケ

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政治家という立場は、選挙に通るかどうかが最大の分かれ道です。小川市長を支持する有権者で投票の過半数を確保できれば、不倫は犯罪ではないため、不適切な行動があっても政治家を続けることは可能です。

裁判と違って、選挙は法律上の白黒を決めるものではなく、有権者の得票数で決まります。投票する一般の人びとは必ずしも法律知識に詳しいわけでも、公平公正なわけでもなく、真偽不明のフェイクニュースや陰謀論に踊らされて投票する人もいます。

市長が全否定する不倫が事実だったとしても、選挙では選ばれる可能性はあり、まして「市長は不倫をしていない」と認める人が多ければ、市長職はできることになります。

「不倫したなら辞職すべき」かどうかは、法律論ではなく、有権者の意思で決まるものといえるでしょう。有権者以外の意見は、少なくとも市長職については関係ないということになります。市長はそのための説得を行うことが必要だと思います。

小川市長に「残された選択」

定例会見での「市民への説明」は、自身のサポートを増やすうえではきわめて重要です。支持の声が大きくなれば、辞任を回避できるかもしれませんし、仮に選挙になっても再選の可能性が高まります。

とはいえ、これがきわめて難しいのも一目瞭然です。ここまでで述べたように、不倫関係を否定するのは悪魔の証明であって、どれだけ説明をしたところで証明は不可能です。

支持の声を増やすための説得をするにしても、誰を対象に、どの程度の規模や頻度で行うかもまだ未定ということでした。

小川市長は、不信任決議などを通じて市長に強い影響力を持つ市議会や、市長の支援者に対しては発覚後すぐに説明や質疑応答など、ていねいな対応をしています。ステークホルダーから押さえていくというのは理に適う行為といえます。

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