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「日テレの報道はやらせだ」「高市潰しの印象操作」と炎上…《外国人による奈良公園のシカ暴行》をめぐる"不毛な論争"がくり返されるワケ

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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実は、日本テレビの問題が起きる前も、前兆というか「前哨戦」はすでに起こっていた。経緯を整理しておこう。

9月22日の高市氏の発言は「(奈良のシカを)足で蹴り上げる、とんでもない人がいる。殴って怖がらせる人がいる。外国から観光に来て、日本人が大切にしているものをわざと痛めつけようとする人がいるんだとすれば、皆さん何かがいきすぎている、そう思われませんか」というものだ。

9月24日の日本記者クラブ主催の討論会では、高市氏は「自分なりに確認した。奈良公園のシカも被害を受けている」と発言した。

これらの発言は、野党議員やメディアから批判を浴びた。

「news every.」が放映されたのと同日9月29日、大阪市で開かれた高市氏の決起集会では、「シカの話ははっきり言って評判悪かった」と発言しており、シカへの暴力問題に限らず、保守強硬路線の発言は控えている。

高市氏自身、“シカ発言”は総裁選を不利にする「失言」としてとらえているようにみえる。

日テレは「取材先への誹謗中傷や迷惑行は慎むように」とお願いを出した(写真:日テレ公式サイトより)

不毛な議論になっている

一方、メディアは高市氏の発言を見逃すことはなかった。

東京新聞は9月23日付の朝刊で「奈良のシカ虐待 人物未特定なのに…高市氏、外国人と決め付け」との見出しをつけて報道。

記事中では、奈良県奈良公園室の担当者の「毎日2回公園を巡回をしているが、観光客による殴る蹴るといった暴力行為は日常的に確認されておらず、通報もない」というコメントを紹介している。

一方、ジャーナリストの須田慎一郎氏は自身のYouTubeチャンネルで、東京新聞の報道を「高市さんを叩くため」と批判し、シカ虐待の「証拠写真」を公開した。

こうした流れから、SNS上では外国人によるシカ虐待の真偽、および報道のあり方に対する議論が巻き起こっていった。

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【高市氏をさらに不利な状況に追い込んでいる】

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