「鬼滅の刃」のような強烈な"キャラ人気"とは異なる軸でファン拡大…「チ。―地球の運動について―」が示したキャラに依存しない作品の勝算
調査データでは、「設定・テーマが良い(21.0%)」や「勉強になる(19.4%)」「ストーリー・シナリオが良い(19.3%)」が魅力要素の上位に挙がった。
多くのヒット作では「キャラクターデザイン」や「感動」といったビジュアル・情緒的な要素が高く評価される傾向があるが、『チ。―地球の運動について―』ではテーマ性やメッセージ性の評価が特に強かった点が特徴である。人気作がキャラクターや情緒的要素を中心に支持を集めるケースが多い中で、『チ。―地球の運動について―』はテーマ性やストーリーの力を軸にファンを獲得したと推測できる。

テーマ性で際立つ『チ。―地球の運動について―』の独自ポジション
ここからは、他の作品と比較しながらデータを分析してみる。ここでは、作品の支持がテーマ性によるものか、キャラクターによるものかを整理するため、バブルチャートを用いて分析している。縦軸には「設定・テーマが良い」、横軸には「キャラクターデザインが良い」という魅力評価を置き、各作品をプロットしている。
さらに、円の大きさは好意率を示しており、大きいほど支持が強い作品であることを意味している。また、グラフ上には全体の傾向を示すために“斜めの線(近似曲線)”を引いている。
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