10月1日「外免切替」が厳格化!約40カ国走ってきた筆者が「海外での運転」考える

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約40カ国を走ってきた筆者が「海外での運転」を考える。写真はフランスの高速道路(筆者撮影)
約40カ国を走ってきた筆者が「海外での運転」を考える。写真はフランスの高速道路(筆者撮影)

これまで多くの人が知らなかったであろう運転免許証に関する言葉が、今年ニュースなどで一気に知られるようになった。「外免切替」である。

これは、外国で取得した運転免許証を日本の免許証に切り替える制度で、これまでは観光客など外国人の短期滞在者が、ホテルの住所でも簡単に切り替えることができた。

しかし、その制度の「ユルさ」がネット上などで問題となり、ついに国は2025年10月1日から、手続きに住民票の写しを必要とする「住所要件の厳格化」、知識確認試験の厳格化(出題10問・正答7割以上から出題50問・正答9割以上へ)、技能確認の厳格化を実施することとなった。

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長期滞在しない外国人へ簡単に日本の運転免許証を付与することは、たしかに制度の不備であったと筆者も感じるが、「そもそも外国人が日本で運転すること自体が危険だ」「運転には日本語の試験を課すべきだ」といった声が少なくないことから、「海外で運転する」ことについての理解が十分ではないことを実感した。

この連載「高速道路最前線」は、「高速道路」がテーマではあるが、筆者は毎年のように海外の高速道路を自分で運転している「海外運転のヘビーユーザー」のため、「海外で運転すること」について、ここ数年の体験を中心にまとめてみたい。

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外免切替とは違う「国際運転免許証」の実際

日本人が海外で運転する場合に必要なのは、「国際運転免許証」であるが、これも誤解している人にときどき遭遇する。

国際運転免許証は、取得に特別な試験や技能は必要なく、日本の運転免許証の保有者であれば、運転免許試験場などに行き、日本の運転免許証とパスポートを提示し手数料を払うことで、誰でも即日交付されるものだ。

東京都在住であれば、試験場の他、世田谷、板橋、立川の3つの警察署でも交付可能で、語学力や渡航予定国の交通ルールに関する試験は一切ない。

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