メリットが多い?外国人「合宿免許に急増」のなぜ 外国籍の運転免許保有者数は10年で25%も増加

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真剣な表情で実技に挑むランさん(手前)(写真提供:チャン・ティ・ゴク・ラン、教習所の許可を得たうえで安全に注意して撮影をしています)

「入校日にすぐ運転なんですが、最初はすごくこわかった。運転席から見える景色って違うじゃないですか。どれだけハンドル回したらどのくらい動くとかもわからないし」

と話すのは、ベトナム人のチャン・ティ・ゴク・ランさんだ。ハノイ郊外の出身で、日本には10年ほど住んでいて日本語も堪能だが、このたび運転免許を取得することにした。それもいわゆる「合宿免許」なのである。

宿泊施設に缶ヅメになって教習所を毎日往復し、学科や技能のカリキュラムを集中的に受け、運転免許試験の合格を目指す。最短14日で教習所を卒業でき、繁忙期以外なら費用は20万円ほどと「通い」よりも早く、安く運転免許を取得できるのだが、この合宿免許に参加する外国人がいま急増している。

外国籍の運転免許保有者数は右肩上がり

「年間1万人ほどのお客さまを合宿免許にお送りしていますが、そのうち3500人が外国人で、この数字はどんどん伸びています」

そう話すのは合宿免許をはじめ運転免許に関わるさまざまなサービスを展開するジップラスの営業本部営業推進課・統括課長、小峯孝一郎さん。

少子高齢化の影響で、運転免許が取れる18歳の人口は2024年1月1日時点で106万人、前年比6万人減と過去最少を更新し続けている。

数が減っているだけでなく価値観やライフスタイルも多様化し、「18歳になったらすぐ免許を取りに行け」なんて親から言われた人も多いだろうけれど、そんな風潮はもう過去のもの。身分証明書はマイナンバーカードでいいし、クルマが生活必需品の地方はともかく都市部では若者の免許離れが進んでいる。

一方、日本国内における外国籍運転免許保有者数は右肩上がりで、内閣府の発表によると、2018年に約90万人を超え、2009年から25%増加した。合宿免許にはとくに留学生がよくやってくるという。

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