ファストフードを避ける:「ファストフード」は実ははっきりした科学的な定義はないが、この意図しているところは「超加工食品」を避けるというもの。具体的にはお菓子、ポテトチップス、アイスクリーム、チョコレート、エナジードリンク、マーガリン、ジュース、ナゲット、ハンバーガーやホットドッグ、マフィンやクッキーなどを指す。出来合いの肉料理やお菓子を避ける、とざっくりまとめられる。
赤肉、加工肉を避ける:加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)は確立した発がん性物質。赤肉(牛肉や豚肉など)は議論はあるものの、摂取量が多いとがんリスクが高まることが多くの研究で示されている。
砂糖入り飲料を避ける:これは大人だけでなく青少年でも大きな問題となっている。特に体重増加を介してがんの原因になると言われている。なおスポーツドリンクも砂糖入り飲料である。
まとめると、以下のような表になります。野菜、豆、果物、全粒粉を多く摂取し、アルコール、ファストフード、赤肉・加工肉、砂糖入り飲料を避けるという食習慣です。

(出所:『予防医療の医師が教える 最小の努力で最大の効果を得る食事学』)
エビデンスの高い事項に基づく食習慣
この「がん予防食」は、それぞれの食材のエビデンスをもとに設計された経緯があり、特段何か文化と紐づいた食習慣(和食など)を意図しているわけではありません。
そして実は、ハーバードでの大規模な研究では、前記に従ったがん予防のための食習慣より、代替健康食指数や地中海食の方ががん予防に効果があったと報告されています(※3)。今のところ、このがん予防食を特別に重視すべき状況というのは、明らかになっていません。
しかし一方で、がん予防食の推奨事項にはエビデンスの高い事項(たくさんの研究で示されてきた事項)に基づいており、どの集団に当てはめるにもかなり信頼性は高いと言えます。
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