もう上司の「思いつきの改革」には振り回されない!課題を徹底的に洗い出す「急がば回れ」のアプローチが功を奏す

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ちなみに、インタビュー会社に頼んで、インタビュイーを集めてもらい、インタビューの場のセッティングを依頼することも多いかと思いますが、あまりお勧めはしません。

というのも、そのインタビュイーはお金をもらってその場に来ていて、お膳立てされているセッティングされた状況のため、生の声をとりづらいからです(例えば、「お金をもらっているので、いいことを言わないと」など、本音ではないことを言ってしまう可能性があるためです)。

インタビューで気づいた商品の新しい用途

実際に、顧客インタビューを通じて、「用途」(商品の隠れた使い方)という切り口が見落とされていることにも気づけました。

その店舗の商品を買っている一顧客(40代男性の会社員)にインタビューしていたところ、最初は家族へのプレゼントとして買っていたが、そのうち自分がその製品を好きになり、その後は贈答品やお中元などでも買っており、時間を経るごとに贈答での用途が大きくなっていった、という人にたまたま会うことができたのです。

まず自分や家族などの近しい人が好きになり、ファンになってから、違う用途でも買ってもらう、ベストなカスタマージャーニーの歩み方だなと思うとともに、「このお店の商品が好きだが、贈答用に使えることに気づいていない」他の顧客も多い可能性があるのではないかと感じました。

贈答品やお中元市場をクイックに調べたところ、当該市場は、今までの「店舗で売る形」とはかなり違う業態だということが判明しました。

例えば、お中元は、店舗で買う人ももちろん一定数いるものの、カタログ経由・EC経由・百貨店の特設会場での購入など、普通の小売りとは違うルートやチャネル、マーケティングがメインだったのです。

贈答品についても同じで、通常の店舗での販売とは異なる商品やチャネルが重要だ、という気づきがありました。

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