もう上司の「思いつきの改革」には振り回されない!課題を徹底的に洗い出す「急がば回れ」のアプローチが功を奏す
雑な仮説から生まれる検証結果は、検証するまでもなく、必ず失敗します。
このときの正しい対処方法は、「やるべきことの仮説をしっかりと立てる」ことが最初のステップで、そのために最初にやるべきことが課題の構造化です。
名経営者でも俯瞰で観るのは難しい
とある二代目社長:「じゃあ、経営課題をすべて出し切るぞ‼ 経営課題は、店舗数増加の可能性、単価の向上の可能性、DX、生成AI、人材の育成・離職防止、資金源の確保、辺りを考えればいいかな。よく課題になるし」
社員:「たしかにそうですね。あれ? でも例えばコストのことは考えなくてもいいんですか?」
とある二代目社長:「あ、たしかに。コストも入れよう。あ、でも何か他にも考慮が漏れている項目がありそうだぞ。不安になってきたなぁ」
「課題となりうるものを全部洗い出してください」と言われて、すぐにできる人はなかなかいないと思います。
ただ、課題をすべて洗い出すことは、課題解決に向けた第一歩であり、最も大事なステップです。なぜなら、このステップで漏れがあると重要な要素を見過ごしてしまう可能性が高いからです。
外部の人であれば簡単に気づけるようなことでも、たとえ名経営者だとしても、自身では(または社内の人材からは)気づきにくくなってしまっており、常に俯瞰で物事を考え、課題を洗い出す必要があるのだなと気づかされた例があります。
僕が、過去にリテール企業の経営改善に携わったときのエピソードです。
その会社は、いわゆる小売店の店舗を全国で運営。運営している店舗では物品を販売し、イートインコーナーも併設されていました。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら