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子どもの遊びだった《ガチャガチャ》はなぜ大人を魅了する"体験消費"に進化した? 1400億円市場へ急成長する"商業施設の主役"の正体

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普通に小売店で売れば2000円してもおかしくないレベルのものが、500円で出てくることもある。それもガチャガチャの魅力の一つになっているという。

「商品力が高いので、価格が上がってもお客様に受け入れていただける。むしろ『この価格でここまでやれるのか』という驚きが、次の購買につながっています」

ガチャガチャの森梅田茶屋町店(画像:ルルアーク)

目指すのは会話が生まれる場

今後の展望について中川氏は「出店をさらに加速していきます」と語る。ショッピングモールだけでなく、繁華街や路面店への展開も視野に入れ、さらには、物流や人材も強化し、より効率的に店舗を運営できる体制を目指す。

単純に設置数を増やすだけではなく、「場の魅力」を大切にしているという。

「私たちが目指すのは『ガチャガチャがたくさん並んでいる店』ではありません。お客様同士の会話やコミュニケーションが生まれる場所にすること。その体験価値をどう高めていくかが、これからの成長のカギになると思っています」

カプセルトイはもはや子どもの遊びではない。買うことよりも「回す」「迷う」「語り合う」という体験に価値が生まれ、人を惹きつける。「ガチャガチャの森」はその舞台装置として、現代の「体験消費」を象徴する存在だ。

現在、私のバッグにはとあるレコードショップのビニールバッグを模したキーチャームがついている。「そんなガチャガチャがあるんですね」と言われると、ちょっと得意になってしまう。妻や息子たちは、いったいどのカプセルトイに興味を持つのだろう。そんなことも気になってくる。

また、私の心を動かすようなカプセルトイはあるのだろうか。300円から500円で、密かに胸を躍らせる。ガチャガチャの魅力は、そんな身近なところにあるのかもしれない。

「ガチャリ」と回すこの瞬間が楽しい(筆者撮影)

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