わずか(?)5万円で人気アトラクション12種類に「待ち時間無し」で乗れる…富士急ハイランド「5万円パス」が示すテーマパークの"変容"

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一方、富士急ハイランドの施策は、こうした要因に加えて、国内のテーマパーク市場の動きも見据えての判断だったのではないかと筆者には思える。

というのも、こうした課金性の「優先パス」はさまざまな遊園地・テーマパークで見られる動きだからだ。

テーマパークは3万円ないと楽しめない!?

例えば、日本を代表するテーマパーク・東京ディズニーリゾート。同パークでは、コロナ禍以後、「DPA(ディズニー・プレミアアクセス)」というチケットを導入している。これは、アトラクションの優先チケットで、1アトラクションにつき1500円〜2500円がかかる。かつて、アトラクションの優先パスは「ファストパス」という無料チケットだったが、より効率的にパーク体験をしたい人は課金をすることになった。

つい最近筆者もディズニーシーに遊びに行ったのだが、入場料8900円とDPA2種類で3500円、さらにそこにご飯代、交通費が加わり、2万円〜2万5000円という金額になった。筆者はわりあい東京ディズニーリゾートから近いところに住んでいて、交通費がさほどかからないことを考慮すると、一般的には一人3万円弱ぐらいは見ておいたほうがいいのだな……と感じた。

筆者が中高生のころは、入場料が5000円ぐらいで、課金チケットもなし、とにかく体力でファストパスを取りまくり、合計予算1万円以内でがんばって済まそうとしていたが、そんな時代もはるか彼方。

西のテーマパークの代表選手・USJも同様だ。「ユニバーサル・エクスプレス・パス」という名前で、アトラクションやエリアへの優先チケットを購入することができる。課金幅は広く、1枚売り(つまり、アトラクション1種類)が2500円~5000円で、プレミアム(13枚+エリア入場確約券2枚セット)になると、3万5000円~6万円という高額チケットになる。

これまた私の知人が最近、東京からUSJに遊びに行ったのだが、諸々の費用をあわせれば、軽く1人3万円には到達したという。しかも、東京から行く場合そこに2万円弱の交通費も加算される。ざっと1人5万円ほどだろうか。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事