ただ「安くしろ」では成功しない…【億り人大家】が伝授する、不動産購入"値引き"交渉のツボとは

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3つ目に、情報網を構築することです。良い物件情報は通常、表に出る前に売れてしまいます。不動産業者、司法書士、税理士など、物件情報が集まる人たちとのネットワークを築くことが、安く仕入れるための秘訣です。

なお、プロの中に顔を出すためには、自分も宅建業者のライセンスを持っていることが近道になります。宅建業者になることが難しければ、士業の先生方とのネットワークよりも、不動産業者さんとのつながりをつくることのほうに集中してください。

そして、情報をもらったときは、素早く明確に返答することも大事です。「検討して返事をします」と言って、そのままフェイドアウトするようでは、次はありません。また、一度「買う」と伝えたら、その言葉を守ることです。

「安く買える人」というのは、早くに結論を出し、それを曲げない人でもあります。曲げないためには、経験と目利きが必要です。言葉にすれば簡単ですが、これが最も難しいところです。

「指値」を入れるときの注意点

「指値(さしね/価格交渉)」は不動産投資の醍醐味です。しかし、多くの投資家が指値で失敗します。なぜか。指値を「値引き交渉」と勘違いしているからです。

指値とは単なる値引きではありません。売主と買主が互いに納得できる「適正価格」を見つける作業です。この視点の違いが、成功と失敗を分けます。

まず重要なのは、相手の立場を理解することです。売主には売主の事情があります。相続で急いで現金化したい、転勤で早く処分したい、維持管理が負担になっている。こうした背景を理解せずに、ただ「安くしろ」と迫っても成功しません。

次に、初めてのお取引先様の場合には、指値には必ず根拠を持たせることです。「何となく高い気がする」では説得力がありません。

「近隣の類似物件は○○万円で取引されている」「必要な修繕費用が○○万円かかる」「この利回りでは投資として成立しない」など、具体的な根拠を示すことが重要です。

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