グルメイベントのブームに乗る演奏者の思惑 野外音楽ライブはフェスだけのものじゃない

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屋外の開放感溢れる雰囲気が、野外フェスのいちばんの醍醐味

東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園。東急田園都市線の「駒澤大学駅」を最寄りとして、陸上競技場や球技場、体育館、野球場などを擁する巨大な運動公園だ。その敷地の中心部、文字どおりの中央広場で10月29日から、「東京ラーメンショー2015」の第2幕がスタートした。

音楽ライブも楽しめる

約40種類に及ぶ日本中の「ご当地ラーメン」を一同に集め、いくつかの有名店が協力した「コラボラーメン」も提供している。入場は無料。前売券・当日券で共通となる1杯850円のチケットを買って、好みのブースでラーメンと引き換えて楽しむグルメイベントだ。10月23~28日に開かれた第1幕の盛況の流れを受けて、第2幕は11月3日の最終日に向けて連日、熱気を増している。

この東京ラーメンショー2015。ただ、ラーメンを食べられるだけのイベントではない。特設ステージを設け、そこにバンドやアイドルグループ、ソロアーティストなどの音楽ライブがひっきりなしに繰り広げられているのだ。地上波テレビで見かける有名人は少ないものの、メジャーデビューを果たした新人やコアなファンを集めるミュージシャンなどが舞台に上がっている。

暑い季節には野外の音楽イベント、いわゆる夏フェスが盛り上がり、そして秋から冬にかけての今の時期は、各地でグルメイベントが目白押し。音楽とグルメという、一見、接点を感じられそうにない両者が、以前にも増してかかわりを深め始めている。

岐阜県の東部に位置する中津川市。かつて1969年~71年の3年間、全日本フォークジャンボリーが開催された地(当時の地名は恵那郡坂下町)だ。このフォークコンサートはアメリカのウッドストック・コンサートよりも開催が早かったため、大規模野外コンサートの先駆けともいわれ、五つの赤い風船、遠藤賢司、高石ともやなどそうそうたる面々が出演。伝説のコンサートとして後世に名を残した。

好みのアーティストが出演するまで、グルメブースで料理を堪能できる

その中津川市で2013年から「中津川 THE SOLAR BUDOKAN」という野外ロックフェスティバルが開催されている。2015年は9月26~27日に開催され、藤井フミヤ、斉藤和義、Dragon Ash、泉谷しげる、吉川晃司、子供ばんど、など約40組の著名アーティストが登場し、約2万人が熱狂した。

このような野外フェスは単に音楽を楽しむというだけでなく、お祭り的な要素も多分に有している。家族連れで来場する方も多いため、キッズエリアでは子供向けのアトラクションがあったり、ほかにもギター教室やパーカッション教室などのワークショップが開催されたり。気球体験まであるのにも、驚く。

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