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PayPayが中国のウィーチャットペイと電撃提携!ライバル陣営と"掟破り"までして関係を築いた背景には業界構図の大変化

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また、PayPayの技術はアリババグループの決済アプリ「アリペイ」の流れを汲んでいる。アリババが提携していたインド決済アプリ「Paytm」(ペイティーエム)の技術提供を受けて開発された。

いわばアリペイが祖父、PayPayが孫のような関係にある。PayPayは2018年6月に設立され、同年10月にサービスを開始したが、同年秋には早くもアリペイと提携し、中国人ユーザーがPayPay加盟店で支払いできる仕組みが整えられた。

これほど強固なアリペイとの提携関係がある以上、ライバルにあたるウィーチャットペイとは提携できないと見られていたのだ。なぜ陣営を越えた提携が実現したのか。この背景を知るには、中国本土のモバイル決済市場で起きている地殻変動を知る必要がある。

ウィーチャットペイがシェアトップに

モバイル決済市場ではアリペイ、ウィーチャットペイが合計90%以上のシェアを握る圧倒的な2強だった。アリペイはもともと2000年代からネットショッピング用決済ツールとして使われてきた歴史があり、決済シェアではトップの座に君臨してきた。

一方、ウィーチャットペイはLINEに似たメッセージアプリのウィーチャットの一機能という形態だ。ウィーチャットはMAU(月間アクティブユーザー数)14億人、つまりほぼすべての中国人が利用している怪物アプリ。日に何度もアプリを立ち上げるという利用習慣が根づいているため使いやすい。

こうして、金額ベースではアリペイが上、決済回数ベースではウィーチャットペイが上という構図で、2強は競い合ってきた。ところが昨年から状況が変わった。

金額ベースでもウィーチャットペイが猛追。今年に入ってついに逆転した。調査会社・易観分析によれば、今年第1四半期のウィーチャットペイのシェア(金額ベース)は59.7%へと躍進し、対するアリペイは36.2%と大きく引き離された。

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【シェア逆転の背景に政府の介入】

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