サンマルクが「お茶」に懸けるワケ "若者のコーヒー離れ"が変えたカフェの新しい形
その効果は期待通り発揮されているようだ。8月末までの客の傾向について、江下氏は「メインの客層は40~50代だが、20代の若年層も比較的多い。ブランド限定商品が若年層など新規顧客獲得に寄与していると考えられる」と分析する。従来のサンマルクカフェの注文構成は、圧倒的にコーヒー、カフェラテに寄っていたが、「サンマルクカフェ&茶」では1割近くがオリジナル商品。また売り上げは前年比120%と成長している。
一番人気はエッグタルト。サンマルクカフェの看板商品、チョコクロの生地を使用したサクサクした食感が特徴だ。タルトやデニッシュ、パンなどはすべて店舗内のオーブンで製造されており、焼きたての新鮮なうちに味わえる。

人気のドリンクは?
ドリンクでは、凍頂烏龍フルーツティー ピンクグレープフルーツ&ゆず、ジャスミンフルーツティー パイナップル&パッションフルーツ&レモン、黒糖タピオカ凍頂烏龍ミルクティーと続く。暑いのでサッパリとしたものが飲みたくなるという、季節的な理由もあるだろう。

ベースとなるお茶は茶葉ごとに最適なお湯の温度、蒸らし時間などを守って抽出され、その日の朝に淹れた鮮度のよいお茶のみを使用している。
お茶の抽出手順はブランド開発時の課題だった。店内での手作りにこだわっており、また、メニュー数も従来のカフェ業態より多くなる。工程が増えて、どうしてもオペレーションに負担がかかってしまうのだ。スムーズなオペレーションと、ていねいに淹れたお茶のおいしさ、2つを両立するために、試作を重ねたという。
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