サンマルクが「お茶」に懸けるワケ "若者のコーヒー離れ"が変えたカフェの新しい形
ティーカフェ市場の活況には、約100店舗を展開する貢茶(ゴンチャ)の動向も影響しているだろう。同社はカフェチェーンではないが、台湾茶をベースに、主にタピオカやフルーツなどを使ったオリジナルドリンクを展開。また甘さやトッピングの組み合わせによるカスタマイズオーダーがウリだ。
ティーブランドの共通点は、茶葉の品質、抽出方法など、ベースとなるお茶の本質的なおいしさが重視されていることだ。さらに、SNS映えするよう、魅力的なビジュアルも欠かせない要素となっている。
コンセプトは“お茶”を五感で楽しむ
ではいよいよ、サンマルクのケースを見ていこう。サンマルクカフェ&茶のコンセプトは「日本とアジアの“お茶”の魅力を五感で楽しむ」。
限定メニューは、台湾の凍頂烏龍茶を使用した黒糖タピオカ入りミルクティーや、ジャスミン茶をベースとしたフルーツティーなど6ドリンクと、オリジナルスイーツ2品だ。
一見メニューが少ないようだが、従来のサンマルクカフェのドリンク、スイーツ、サンドイッチなども提供している。
そのため異なるブランドというよりは、「お茶を充実させたサンマルクカフェ」のようなイメージだ。とくに、お茶メニューの中のジャスミンフルーツティーにはサンマルクカフェの人気メニュー「ゆず茶」で使われるゆずジャムを使っている。
ではなぜ今、わざわざ新しいブランドを立ち上げたのだろうか?
江下健一専務取締役によると、大きな理由となったのが「若い世代のコーヒー離れ」だった。若年層の取り込みを重要視しているブランドや企業は多いが、サンマルクカフェにとって、今後のブランド継続、成長のために切実な課題となっていたのだ。

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