グーグルの新Pixel Watch 4、腕を口元に持ってくるだけでAIアシスタント「Gemini」が起動。スマートウォッチが日常のAIパートナーに

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小天才ブランドのスマートウォッチは低価格なモデルのラインナップも豊富だ。スマートフォンの世界では一時期「iPhoneモドキ」のようなデザインの無名メーカーによるモデルが多数出てきたことがあるが、中国のオンラインショッピングサイトを見ると、小天才Z11そっくりな子供向けスマートウォッチを多数見つけることができる。小天才が子供向けスマートウォッチの代表的な存在になっているのだ。

小天才のスマートウォッチには小さな画面で楽しめる簡易ゲームや、小天才ユーザー同士でコミュニケーションがとれるSNSサービスも搭載。もちろん親との連絡も頻繁に行える。「子供が本当にスマートウォッチをしているのか?」と懐疑的な目を向ける人もいるだろう。だが実際に中国へ行けば、多くの子供たちがスマートウォッチ、特に小天才の製品を装着している姿を目にするだろう。

スマートウォッチを身に着けている子供たち
中国・深深圳の子供たち。小天才のスマートウォッチを身に着けている(筆者撮影)

小天才のターゲットは中学生くらいまで。子供たちが高校生くらいになると、小天才を卒業し一般的なスマートウォッチに買い替えていく。今後もしも小天才ブランドの大人向けスマートウォッチが登場したら、多くの子供たちは使い慣れたブランドの製品に買い替えていくかもしれない。

市場構造の変化

このようにスマートウォッチ市場を取り巻く環境は大きな転換期を迎えている。AIデバイスとしての進化がユーザー体験をよりパーソナライズされたものへと押し上げ、低価格帯製品のスマートバンドの高機能化も加速している。さらに子供向けモデルの存在感は無視できないものになっており、市場構造そのものが変化しようとしている。

日本ではドコモが自社ブランドで低価格なスマートウォッチを出すなど、スマートウォッチユーザー拡大に向けキャリアの動きも活発化している。シャオミやグーグルなど新興勢力とアップルの競争はこれまで以上に激しくなり、また新たな技術が登場すれば市場の覇権争いはますます熾烈を極めることになるだろう。

山根 康宏 携帯電話研究家・ジャーナリスト

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やまね やすひろ / Yasuhiro Yamane

香港在住。石油化学企業の製造・研究・国際貿易業務を経てからフリーのジャーナリストに転身。中国および海外のスマートフォンや通信事情に精通。取材範囲は自動車、スマートシティー、インダストリー4.0、リテール、デザイン、材料まで幅広い。年の大半を海外市場の市場調査および海外展示会・発表会取材に当てており、脚で稼いだ情報を武器とする。大手IT系メディアに定期的に記事を執筆するほか、海外通信事情などの講演も積極的に行う。

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