ロボホン9年の知見と最新LLMが生んだ3万9600円の手のひらロボット、シャープ「ポケとも」の挑戦

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月額利用料495円も、競合サービスと比較して安く抑えた。ロボット購入者は追加料金なしでスマホアプリも利用でき、記憶を共有する仕組みになっている。

IP戦略とコミュニティ形成への布石

ポケともの展開で注目すべきは、製品発売に先行してマンガ配信を始めている点だ。8月1日から公式X(旧Twitter)で連載中の「ミーアとナナミ」は、宇宙兄弟やドラゴン桜を手がけるコルクとの共同開発作品だ。

「まずはキャラクターを愛していただいてから、商品を知ってもらえればいいなと思っています」と景井氏。SNSを中心とした訴求で、キャラクターへの愛着を先に育てる戦略だ。

シャープ通信事業本部の中江優晃本部長は「キャラクターそのものを育てていくIPビジネスに本格的に取り組む」と宣言している。ポケともは製品にとどまらず、アニメーション展開も視野に入れたコンテンツビジネスの入り口と位置づけている。

技術面でも、キャラクター作成プラットフォームの構築を進めている。「キャラクターの外見、声、性格、知識などをWebコンソール上で設定することで、さまざまな対話AIキャラクターを短期間で作成できる仕組みを開発しました」と景井氏。

仕組み
AIキャラクターを短期間で作成できる仕組みを開発した(筆者撮影)

この仕組みを活用すれば、ミーアキャット以外のキャラクター展開や、他社IPとのコラボレーションも容易になる。

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