会員限定

アップルのティム・クックCEOも…貢物を携え「トランプ詣で」に勤しむアメリカのCEOたち、大統領の「鶴の一声」が企業の命運を左右する

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

第1次トランプ政権では、企業が大統領を批判するケースも散見された。当時はスティーブン・ムニューシン財務長官をはじめ市場重視の閣僚らが、トランプ氏の主張していた過激な関税政策など経済に悪影響を及ぼす施策の実行を阻止する役割を果たしていた。

ムニューシン氏を知る人物によると、同氏はトランプ氏に直接市場寄りの政策を説くのではなく、業界関係者を介してトランプ氏に保護主義的な関税政策の回避を促すなど、間接的かつ巧妙な手法を用いていたという。トランプ氏は部下の進言よりも、企業CEOなど外部からの声に耳を傾ける傾向があるためだ。

しかし、第2次トランプ政権では、最も市場寄りとされる財務長官のスコット・ベッセント氏までもが関税政策を支持しており、トランプ氏の経済政策に歯止めをかける存在は見当たらない。

不興を買って25%関税のアップル、関係修復に奔走

トランプ氏は各国首脳との貿易交渉を通じて、アメリカ産品の輸出拡大や対米投資のディールに合意してきた。しかし、現在では各国首脳だけでなく企業トップとも直接交渉し、個別の取引を成立させる手法が目立つ。

次ページトランプ時代にとどまらないリスク
関連記事
トピックボードAD