大切なのは"適量"を守ること…医師が警鐘「食物繊維を意識しすぎる人」を待ち受ける《意外な裏目》
さらに注目すべきは、インスタント食品に多く含まれている「リン」という食品添加物です。リンはミネラルの一種で、カルシウムに次いで体内に多く存在していますが、過剰に摂取するとカルシウムの吸収を妨げる働きがあります。
カルシウムは骨の形成だけでなく、肌の細胞や酵素の働きにも深く関与しており、不足すれば肌のキメが乱れ、乾燥や炎症を招いてしまうのです。つまり、リンの過剰摂取とカルシウム不足が、肌の老化を加速させる一因になっていると言えるでしょう。
こうしたリスクは、インスタント食品だけでなく、コンビニ弁当やおにぎり、麺類など、単品で完結する食品ばかりを選び続けることでも起こります。手軽で手間がかからない反面、栄養バランスが偏っているメニューが多く、それを日常的に続けていれば、疲れが取れにくくなったり、風邪をひきやすくなったりします。
カロリーを満たすだけでは、体も肌も元気にはなれません。便利な時代だからこそ、意識して"中身のある食事"を選ぶことが、真の健康と若さを保つ秘訣なのです。
実は科学的な裏づけが一切ない「粗食」の効能
日本では長年、「粗食こそが健康と長寿の秘訣」と信じられてきました。白米とみそ汁、漬け物やおひたしといった素朴な和定食を毎日食べることが、成人病や高血圧、心臓病、脳梗塞を防ぎ、老けない体を作ると考える高齢者も多く見られます。
しかしこの通説、実は科学的な裏づけは一切ありません。それどころか、粗食とされるメニューを分析すると、たんぱく質や脂質が著しく少なく、栄養バランスに欠けていることがわかります。
しかも、栄養価が低いにもかかわらず、塩分は意外と多く含まれており、血圧や血管に負担をかけやすい構成になっているのです。
たんぱく質が不足すると、まず筋肉量が落ち、体力が低下して日常生活にも支障をきたします。また、免疫力が弱まり、感染症にかかりやすくなったり、貧血になりやすくなったりと、さまざまな健康トラブルのリスクが高まります。
さらに、脂質も体にとっては重要な栄養素です。脂質はエネルギー源になるだけでなく、細胞膜やホルモンを作る材料となるため、極端に減らすと体調不良や老化の加速を招いてしまいます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら