大切なのは"適量"を守ること…医師が警鐘「食物繊維を意識しすぎる人」を待ち受ける《意外な裏目》
たしかに食物繊維は体に良い成分ですが、だからといって「多ければ多いほど良い」というわけではありません。過剰に摂取することで、かえって体調を崩し、老化を早めてしまう可能性があるのです。
たとえば、食物繊維をとりすぎると腸の動きが過剰になり、下痢を引き起こすことがあります。
その際、カルシウムや鉄、亜鉛といった大切なミネラルが体外に流れ出てしまい、骨粗しょう症や貧血、味覚障害を招くことも。また、腸の調子が悪くなることで栄養の吸収力が落ち、腸内で合成されるビタミンB群の量も減少してしまいます。
つまり、せっかく健康のためにとっている食物繊維が、過剰になると逆に体の不調や老化につながってしまうというわけです。大切なのは「適量を守ること」。食物繊維は、適切な量を毎日コツコツととることでこそ、腸内環境を整え、若々しさをキープする力を発揮します。
厚生労働省が発表した2025年版「日本人の食事摂取基準」では、1日の摂取目標量は男性で30~64歳は22g以上、65~74歳は21g以上。女性で18~74歳は18g以上、75歳以上は17g以上とされています。
具体的には、ごぼうなら約2本分、さつまいもなら約4個分が目安です。ほかの野菜であれば、1食につき100〜200gほど食べるように心がけましょう。
インスタント食品が引き起こす「新型栄養失調」
忙しく働く人や、一人暮らしで食事にあまり手間をかけられない人の多くは、つい手軽に食べられるカップラーメンなどのインスタント食品に頼りがちです。
最近では味のバリエーションも豊富で、手軽かつ満足感のある食事として重宝されていますが、こうした食生活を長期間続けることは、年齢以上に老けて見える原因となってしまいます。
その最大の理由は、インスタント食品に含まれる栄養バランスの偏りです。人間の体を維持するうえで必要不可欠なたんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素が極端に不足しており、エネルギー(カロリー)は足りていても、体を作る素材が不足しているという"新型栄養失調"の状態に陥りやすくなるのです。
このような栄養の欠乏は、肌のターンオーバーを乱し、シミ・くすみ・乾燥など、肌トラブルを引き起こす直接的な原因となります。
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