ペットと結婚、どちらか選べますか? 婚活現場で新たに浮き彫りになってきた「ペットの壁」という現実

✎ 1〜 ✎ 73 ✎ 74 ✎ 75 ✎ 76
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ペットと男性
ペット好きの人が結婚相談所を訪れるケースが増えてきています。婚活を進めるにあたって気をつけておくべきこととは?(写真:Graphs/PIXTA)
結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。今回は、近年、一人暮らしでもペットを飼っている人が増えていることから、飼っていない人とのミスマッチが起こりやすくなっている現象を解説。両者の心理について迫ります。

人間よりも自分を否定しないペットがいい

当結婚相談所では、2020年ごろから「ペットを飼っている」という会員さんが増え始め、昨年あたりからはその傾向がさらに顕著になってきているように感じます。

背景には、コロナ禍があるとみています。人とのコミュニケーションが取りにくくなり、動画やSNSを見ることに時間を費やすようになった。寂しさはあるものの、だからといって人と話すことは億劫に感じてしまう。その結果、言葉を話さないペットと暮らして寂しさを埋めようとする人が増えているのではないでしょうか。

ペットは自分を否定も攻撃もしてこない。安心してそばにいられる存在です。

実はペットの数そのものは大幅に増えたわけではないようです。厚生労働省の資料によると、犬の登録頭数は2009年度の688万頭をピークに、2023年度には605万頭まで減少。猫に関しては、ペットフード協会の2024年全国犬猫飼育実態調査によると、2019年の876.4万頭から多少増減がありつつ、2024年は915.5万頭とだいたい横ばいです。

ただ、コロナ禍で新たに飼い始めた人は増えました。前出の全国犬猫飼育実態調査では、犬の新規飼育頭数は2019年は35万頭でしたが、2020年に41.6万頭に増え、増減しながら2024年は44.4万頭に。猫は、2019年は39.4万頭でしたが、2020年46万頭、2021年48.9万頭に増え、2022年からは減少に転じ、2024年には35.9万頭に落ち着いています。

ペットといえば、かつてはファミリーや子育てを終えた高齢のご夫婦が飼う印象が強かったのですが、近年では一人暮らしでも飼うようになりました。自動給餌器や自動で掃除するトイレ、見守りカメラなど便利な道具が普及し、「旅行や出張で数日間世話をしなくても大丈夫」と考える人が増えたようです。

次ページ気が合う2人が突然「交際終了」、原因は……
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事