子供服の「ナルミヤ」が自社キャラクター復活で新宿ルミネが大混雑・・・きっかけは新入社員が描いた1枚の絵、「平成レトロ」で新たな収益源を開拓

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そんな中、キャラクターを自社のビジネスに活用できると気づくことになったのが、2019年にナルミヤに入社した新入社員がきっかけだった。

社内研修で新規事業を考案する課題に対して、ある新入社員がナルミヤのイメージとしてベリエちゃんなどを描いていた。キャラクター全盛期から10年以上経ち、当時の子供が大人になった。同社がキャラクターを自社の資産と再認識し、潜在的なニーズを捉えた瞬間だった。

自社企画の第1弾は2020年、ブランド20周年を迎えたメゾピアノジュニアの記念アイテムの販売だった。べリエちゃんのキャラクターがデザインされたTシャツなどは、SNSで瞬く間に広がり、売り切ることができた。

一時の流行ではない安定的なビジネス

アパレル企業の経営環境の変化は激しく、継続的に収益を立てる難しさがある。UBS証券の風早隆弘シニアアナリストは「1月と7月に実施していたセールの重要性が落ち、人件費も高騰している。2月と8月に売れなくて仕方がないという考え方から脱却し始めているのでは」と分析する。

「アパレル企業として流行に合ったファッション性を提案し、一時の流行ではなくキャラクターを安定的なビジネスとして定着させていく」(漆畑氏)

時代とともに移ろう流行を見極めながらキャラクター展開を定着できるか。子供服のナルミヤのキャラクタープロデュースは試金石になりそうだ。

本記事の詳報版は、東洋経済オンライン有料版記事「〈閑散期の戦略〉子供服「ナルミヤ」が自社キャラ復活で新宿ルミネが大混雑・・・きっかけは新入社員が描いた絵、「平成レトロ」で新たな収益源を開拓へ」でご覧いただけます。
井上 沙耶 東洋経済 記者

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いのうえ さや / Saya Inoue

自動車業界を担当後、現在は専門店やアパレルなど小売業界を担当。大学時代は写真部に所属。趣味は漫画を読むこと、映画のサントラを聴くこと。

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